短時間の部活で確実に上達するための練習法について

どんな分野にも言えることですが、物事の上達には継続と工夫が必要です。
しかし、練習方法にも効率の良し悪しは存在します。

 
そこで、吹奏楽部員の皆様が抱える悩みとして挙げられた以下の内容について詳しく解説していきます。効率的な上達の一助となれば幸いです
 

【吹奏楽部員が抱える悩み】
平日放課後の短時間の部活で何をするべき?
そもそもどんな練習をしたらいいの?
効率のいい基礎練習を知りたい
効率のいい曲の練習方法を知りたい

 

 

 

 

普段の部活動でどんな練習をするべき?

 

 
そもそも普段の部活動でどんな練習をするべきなのかを考えてみましょう
大きく分けるとこんな感じです。

 

 

リード選び

 

 
まず見落としがちなリード選び。とても大切です

コンディションの悪いリードを使うと、練習全体の効率が悪くなる原因になるので、練習の初め10分でもいいので何枚かのリードを吹いて、できるだけ良いリードで練習を始めるように心がけましょう

基本的に1枚のリードを酷使するのはリードに良くないので、できれば5〜10枚くらいのリードを持っておき、1枚のリードに負担が集中しないように使っていくのがポイントです。(値段が高いですがテナー、バリトンも3〜5枚くらいはあると良いでしょう)

昨日吹きやすかったリードが今日は吹きづらい、昨日吹きにくかったリードが今日は吹きやすい、などリードの状態の変化を感じながら日々練習することでそれぞれのリードの特徴を感じたり、鳴るポイントを見つける力を身につけることができます。

基礎練習をしながらリードを選んでも良いのですが、基礎練習もなるべく良いリードで行いたいので、まずパッといくつかリードを吹いて「これ吹きやすいな」と思うリードで基礎練習を始めるのを心がけましょう(一枚一枚じっくり吹くというよりは直感的に選んでも良いと思います)

 

 

個人での基礎練習

リードを選んだら基礎練習をしましょう。

基礎練習といっても色々な練習があります。自分が苦手な部分や練習している曲を吹く上で必要なものを選んで練習するのが効率が良いでしょう
 

【基礎練習項目】
ロングトーン
スケール
タンギング
アーティキュレーション
インターバル

 
特に重要なのは[ロングトーン]と[スケール]。そのほかは適宜、苦手だなと思うものや練習中の曲でできないポイントに合わせて取り組むようにするのが良いと思います
 

・[ロングトーン]は、ただ音を伸ばすのではなく、どういうことを改善するためにやるのかよく考えながら練習するのがポイントです。(発音をきれいに、音が揺れないように、クレッシェンドしながら、デクレッシェンドしながら、音の処理をきれいに、など)

・[スケール]は、いろいろな調(♯、♭3つくらいまでできると⭕️)をいろいろな速さで行うのがポイントです。(アーティキュレーションを変えて練習することで後述のタンギングやアーティキュレーションの練習を同時に行うこともできます)

・[タンギング]は、タンギングのスピードやコントロールの精度を高めるために行います。ただひたすら速くするのではなく、速さをコントロールできるように色々なテンポで練習しましょう。自分ができる最速のテンポより少し遅いテンポでコントロールできるよう練習するのがコツです☝️(意外と難しいです)

・[アーティキュレーション]は、決まったフレーズを色々なアーティキュレーションで練習します。基本的にはスケール練習の中に組み込むのが良いと思います👍

・[インターバル]は、1つの音を基準に色々な音を往復しながら一つ一つの音のツボを覚えていく練習です。スラーで行うのがポイントで、各音が一番良い響きになるポイントに瞬間的に息を入れる感覚を覚えるのが目的です。

 

 

個人での曲練習

個人での曲練習で意識するポイントは「できないところを一つずつつぶしていく」という点です。

まずは「連符が速くて吹けない」「タンギングが速くてできない」「幅の広い跳躍がスムーズにできない」「リズムが複雑で間違えやすい」などできないポイントをピックアップしていきましょう。

どんな場合もまずはゆっくりやりながら「このテンポならできる」「このテンポくらいからできるか怪しい」といった感じで今の自分の状況をきちんと理解するのが大切です。

丁寧に練習していけば確実にうまくいく確率は上がっていきますが、できない段階で何度もミスしながら速いテンポでやり続けると悪い癖がついてしまう原因になるので気をつけましょう。

またゆっくりからテクニックを練習するときもできるかぎり音楽の方向性や、どこに向かっていてどこで収まるフレーズなのかを意識しながら練習するのが大切です👍

 

 

パートでの基礎練習

パートでも基礎練習をするのはとても大切です。

パートのメンバーと一緒に吹くことで発音やピッチ、音の処理などを揃えていきます。

曲を吹きながら常に細かいところを全て意識するのは難しいので、ロングトーンやスケールなど、慣れた練習を利用して周りの音をよく聞く練習をしましょう。

せっかくパートでロングトーンをしているのに自分のことばかり考えていては個人練習とあまり変わらないので、できるだけ周りの音を聞きながら吹く意識をしましょう。

発音やピッチを揃える上で一つ意識しておくと良いのが、音量を揃える意識をすること。先輩の音に合わせようと音を小さくしてしまうというケースをよく見ますが、それだと混ざるというよりは埋もれてしまうことになるので、なるべく音量を揃えることを意識しましょう。ピッチに関しても「やばいっ、音程ズレてるっ」と思った時、音量は落とさないで合うポイントを探すのがコツです☝️

練習なので「こう吹くとズレてしまう」というのを理解して、いろいろ試すのがとても大切です👍

 

 

パートでの曲練習

パートでの曲練習で意識するポイントはこんな感じ。
 

他のパートがどういう動きをしているか
パートごとのバランス
ハーモニーは美しく鳴っているか
リズムやアーティキュレーションは揃っているか
フレーズ感はあっているか

 
まずとても大切なのは他のパートがどういう動きをしているのかを理解する、ということです。バランスをとる、ハーモニーを合わせる、というところにも繋がってきますが、自分が音を伸ばしている時に他のパートはどう動いているか、他のパートがこう動いたら自分が動く、など色々な情報を持って演奏することが大切です。

パート練習の時間はできるだけ自分の音ではなく他の人の音に耳を傾けるようにするように意識しましょう。

パート練習で周りを聞く癖をつけておけば合奏になっても無意識に他の楽器の音を聞き、バランスや音程を取ることができるようになっていくため日々の積み重ねが大切です

慣れてきたらパートのみんなで同じニュアンスやアーティキュレーションを表現できるように練習していきましょう。もちろん最終的には、他の楽器含め吹奏楽全体で揃うことが大切ですが、まずはパートで揃えられるように練習しましょう。

具体的には音の出だしや終わりをどういう形にするか、アクセントやスタッカートがついている音をどういう形、長さにするか、どこに向かってフレーズの山を作るか、などをパートで合わせていけると良いと思います。

サクソフォンパートはアルト、テナー、バリトンで全く違う動きをしていることも珍しくありません。(アルト→メロディー、テナー→対旋律、バリトン→ベースラインなど)

音楽がどこに向かっているのかをきちんと共有できると一体感のある演奏に近づくことができると思います

 

 

限られた時間で何を練習するべき?

ここまで練習の内容を書いてきましたが、これを全て十分にこなすには相当な時間が必要です。少なくとも普段の授業の後の部活動(1時間〜2時間)でこなすのは難しいでしょう。

短い時間で全て詰め込むのではなくパートで、今日はこの基礎練習をしよう、曲はここからここまでを合わせよう、というように範囲を決めて練習することをお勧めします。([例]基礎練習はタンギング練習、曲は練習番号A〜C)

吹奏楽コンクールを例に考えてみると、4月から課題曲と自由曲の練習を始めたとしても最初の予選まで3ヶ月以上あります。日々の練習で練習番号一つずつ丁寧に進めていく時間はあると思います

 

 
 

集中力を高める
時間を区切る
集中力の仕組みや発揮するために必要なこと
具体的な練習時間の割り振り

 

集中力を高める

短い時間で効果的な練習を行うためには、高い集中力を維持することが必須となります。集中力が低いまま長時間練習するよりも、集中力を高めたまま短時間練習した方が上達のスピードは速いです。

しかし、中学生や高校生にそのようなことを言っても、実践するのは難しいかもしれません。

そこで、高い集中力を維持させるためには、具体的な目標を定めることが必須です。自分の最終的な目標を定めることで、練習に身が入り、目標までの道筋が明確化されます。

また、身の回りに集中力を欠けさせるようなものを置かないことも重要です。

 

 

時間を区切る

人間は、一つの物事を行うために与えられた時間を余すことなく使うという心理があります。そのため、練習時間を設定しないとモチベーションが低いまま、だらだらと練習する可能性が高いです。

そこで、どの練習においてもタイマーを設定して時間を区切ることがおすすめです。タイマーを活用することでその時間内に練習を終わらせようとする心理になり、改善が見込めます。

 

 

集中力の仕組みや実力を発揮するために必要なこと

人間の集中力は、脳の前頭葉と呼ばれる部分で発揮され、使えば使うほど減少します。吹奏楽の練習を短期間で実施する際、高い集中力を維持しないと上達は見込めません。

とはいえ、高い集中力を維持するための方法を理解している方は、大人でもそう多くはないと考えられます。ここからは、集中力を発揮するために必要なことを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

具体的な練習時間の割り振り

具体的にいくつか例をあげてみます。
①練習時間が2時間 (パート練習まで行う場合)

リード選び(10分)
個人で基礎(20分)
個人で曲練習(30分)
パート練習の準備、休憩(10分)
パートで基礎練習、曲練習(50分)
パート練習でどういう基礎練習、曲のどこをやるかあらかじめ決めておき、個人でもそこを練習する。曲は無理に最初から最後まで全部やる必要はありません。
 

 

②練習時間が1時間 (個人練習だけ)

リード選び(10分)
基礎練習(20分)
曲練習(30分)
次のパート練習で合わせる箇所を決めておき、それに向けた基礎練習、曲練習をする。

基礎と曲の細かい配分は自由で良いと思いますが、詰め込みすぎて全部が中途半端にならないようにできる範囲で練習メニューを組むのが大切です

部活の時間や練習スペース、人数など学校によって状況は様々ですが、共通して言えるのは無理のない練習の計画を立てることです。ひたすら曲を通す練習をしていても荒い演奏にしかなりません。細かく確認しながら丁寧に練習をしていきましょう

 

 

自宅での練習ならオンラインレッスンもおすすめ

 
オンラインレッスンなら自宅から移動することなくプロのレッスンが受けられます。月々の契約も可能ですが、1回きりの申し込みも可能です

講師一覧

 

 

【水野まな】
専門:クラリネット


【簡単な自己紹介】
クラリネット講師の水野まなです。

木管楽器の中でもまろやかで温かみのある音色が特徴のクラリネット。
基本と曲を半分ずつで進めていく45分間のレッスン、楽しみながら上達していく指導を心掛けております。

【オンラインレッスンについて】
zoomを使ったオンラインレッスンです。

オンラインでのレッスンは楽器の音が鳴らせたり、ご自身で組み立てや片付けができる初級の方から予約を受け付けています。

(※最初に0からレッスンをスタートする場合はやはり指導者が目視できちんとレッスンができる環境が好ましいですが、ご相談にのります。)

更に、PDFデータの楽譜を印刷できる環境にある方が好ましいです。

クラシックやポップス、ジャズなど幅広いジャンルを演奏することができるクラリネット。
久しぶりに楽器をあけてみる方や、オンラインでのレッスンをお探しだった方もお気軽にご受講ください。
単発のワンポイントレッスンも可能です。

【プロフィール】
水野 まな クラリネット
岐阜県土岐市出身。洗足学園音楽大学を卒業。
学費全額免除にて オーストリア・ウィーン国立音楽大学 マスタークラス ディプロマ取得。
第24,25回岐阜県ソロコンクール クラリネット部門 最優秀賞受賞。
平成16年度土岐市教育文化賞 音楽賞授賞。
第16回日本クラシック音楽コンクール 好演賞受賞。
サントリーホール レインボウ21デビューコンサートに出演。
第32回及川音楽事務所 新人オーディションにて最優秀新人賞を受賞、同事務所所属。

現在、ソロ活動の他にも各国の民族楽器や電子楽器、弦楽器、打楽器など、クラリネットと様々な珍しい楽器編成の室内楽でコンサートを行ったり地元岐阜県で「郷の音」のメンバーとして岐阜での演奏活動を行う。
企業の依頼演奏、学校の訪問演奏、各地方施設の依頼演奏も行う。都内音楽教室にてクラリネットの講師として後進の育成にも励む。
YAMAHA音楽教室認定講師。
中学・高等学校教論(音楽)免許取得。
AKAIのウィンドシンセサイザーEWI(イーウィ)の奏者、AKAIのエンドーサーとしても活躍中。InMusicにてEWIの講師も努めている。
クラリネットをいままでに、熱田敬一、原田綾子、千葉直師、クルト・シュミット、各師に師事。ジャズクラリネットを谷口英治師に師事。室内楽を千葉直師、須田祥子、板倉康明、各師に師事。
Peter Schmidl客員教授の特別レッスンを受講。

 

 

 

【棟方麻衣】
専門:フルート


【簡単な自己紹介】
私はフルートのみならず、世界のいろいろな笛を吹いています♫笛に貪欲で、穴があるものならなんでも吹いてみたくなってしまう病気を持っています。*\(^o^)/*
最近ついに尺八も始めました!という感じの笛オタクです…!
セキセイインコを飼っていて、よく肩に乗せて演奏しています。

【オンラインレッスンについて】
演奏ジャンルは、クラシック、ジャズ、ポップスなど、自身の経験を活かして幅広く対応致します。

・これからフルートを始めてみたい
・昔やっていたけどブランクがある
・好きな曲をかっこよく吹けるようになりたい
・基礎からじっくり学びたい

皆様のレベルや目標に合わせ、相談し、無理ないペースで効率よく進められるようお手伝いさせていただきます!

例えば
『教本を進めたい』
『発表会にでたい』
『スキルアップしたい』
→月に1回.2回をお勧めします。

『結婚式の余興で好きな曲を発表したい』
『クラシックの名曲を気持ちよく吹いてみたい』
『この部分の替え指が知りたい』
『ビブラートをかけてみたい』
→単発のワンポイントレッスンも可能です。

まずは一度、フルートを持ってお話しさせて頂ければとおもいます(^^)
気持ちよく歌えるようになると楽しいですよ。フルートライフを楽しみましょう♪

基本のレッスンはワンポイントレッスンの料金です。

・レッスンはSkypeにて行います
・基本のレッスン時間は15分ワンポイント2,200円(税込)です
・30分レッスン 3,500円(税込)(オプションで追加購入)
・45分レッスン 4,500円(税込)(オプションで追加購入)
・教材がある場合は別途かかります

対応可能曜日
木曜 10:00〜19:00
土曜 10:00〜17:00
日曜 10:00〜17:00
他要相談

【プロフィール】
桐朋学園大学音楽学部卒業。在学中、成績優秀者による演奏会に、ソロ、フルートカルテット、木管五重奏、室内楽等で出演。卒業後、日本フルート協会主催、フルートデビューリサイタルに出演。エリック・ル・サージュ氏の室内楽マスタークラス、ワルターアウアー氏のプライベートレッスンを受講。第36回及川音楽事務所新人オーディションに優秀新人賞で合格し、現在所属。フルートを浪岡敬三、一戸敦、高野成之の各氏に師事。

 

 

 

【神山 亜季】
専門:ホルン


【レッスンについて】
ホルンを学んでいる皆様、こんにちは!
お目にとめて頂き、ありがとうございます(^^♪

私のレッスンは、
・話しやすい
・楽しい
・課題をくれる、課題が見つかる
・独特な表現(笑)
等、好評を得ています♪

現在は、社会人の生徒さんが圧倒的に多いですが、
楽器を始めて持つ方や、音大を卒業された方まで幅広く指導の経験があります。

・オイルはどこに差すの?
・ダブルホルンって何?
・基礎練やる時間がとれないけど、どんな基礎練をしたらいい?
・今練習している曲をどうやったら美しく吹けるのか、かっこよく吹けるのか。

等、幅広い質問に対応できます!

挑戦したい曲がある方も大歓迎!
何をやったらいいのかまだわからない方も、お気に入りの1曲を一緒に探しましょう♪

【プロフィール】
国立音楽大学卒業。ホルンを大野良雄、西條貴人、井手詩朗の各氏に師事。第50回及川音楽事務所新人オーディション優秀新人賞。現在、及川音楽事務所所属。フリーランスホルン奏者として演奏会出演、レッスン等精力的に活動中。

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

指を早く動かす、速いタンギングをする、といったテクニック面はもちろん音楽的な内容に関しても1日で身につけることはできません。コツコツ丁寧な練習をしていれば確実に100%上達していくことができます。

楽譜をもらっていきなりテンポ通りで吹くことはなかなかできませんが丁寧に練習していけば必ず演奏できるようになるので、根気強く練習しましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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